馬鹿な女と阿呆な男ーー剎那の情交 　　夫とその愛人を殺して逃げ出した夜、果純は突然車にはねられる車を運転していた容一は、同乗していた後輩?鎌田に言われるがまま、ぐったりと動かない果純を地中深く埋めようとするが、 　　果純は死んでいなかった行くあてのない果純を自らの家に招き入れる容一そこから「殺人犯」と「ひき逃げ犯」の奇妙な同居生活が始まる戀人も友だちもおらず、職場では後輩にバカにされてばかりの容一 　　美しく奔放な果純は、彼の冴えない日常に舞い降りた天使だった一方、夫とうまく行かずアルコール中毒にまで陥っていた果純にとっても、容一の素樸な優しさはかすかな希望の光に思えた 　　互いに依存し、深い情交に溺れていく2人しかし、そんな生活は長くは続くわけもなく、破滅はひっそりと、でも確かに、2人のすぐ近くに忍び寄っていた